放送用IP、画像処理を駆使した最新鋭のバーチャルスタジオ
2019年 3月導入

導入背景

 学校法人 文教大学情報学部は日本で初めての情報学を研究する学部で40年近い歴史があります。
今回導入した最新鋭のバーチャルスタジオを主に利用するメディア表現学科は、放送業界などメディア関連企業など多くの優秀な人材を輩出しております。2019年3月のスタジオリニューアルに伴いエム・デザインはシステムコンサルタントから設計、施工、導入後の教育、システム保守まで一貫して担当しています。(案件主担当:東通産業株式会社 https://totsu.jp/)

 システムコンセプト

 スタジオ更新のコンセプトは最新の放送プロダクション技術しながらも高度なコンテンツ制作を最小限のオペレーションで実現できるようにすることです。さらに近年放送システムでも使われるようになってきたIPネットワークで構築することによりVTRや特殊な機器を介在することなくイーサネット、Wifi接続で柔軟な機器接続を実現させています。このようにすることで情報システム部門のサーバー連携や、CG教室とのメディアを介さないデータのやり取りを実現することで利便性を向上させます。部門の垣根を超えたコンテンツ制作が可能になり、スタジオの稼働率を上げることを目標にしました。

システム内容

Aスタジオ TriCaster TC1

 撮影スタジオのコアとして Newtek TriCaster TC1 を使い、あらゆるデータを集約

メイン機材としてNewtek社製TriCasterはライブプロダクションシステムを採用し、映像のスイッチングのほかVTR、タイトラー、オーディオミキシングなどコンテンツ制作に必要な機能が統合されており必要な機能に素早くアクセスすることができます。Aople iPadを使ってサブスイッチャーとしての機能やオーディオミキサー機能をTriCasterから分離させリモートで操作することも可能になっています。さらに放送規格のSkype回線が2系統用意されておりリアルタイム中継をコストをかけることなく行うことが出来、遠隔のキャンパスや他大学と連携したコンテンツ制作が実現します。Youtubeを始めとした各種ストリーミング放送に対応しているためスタジオからインターネットライブ放送をすることが出来ます。また4台のカメラ以外は全て放送グレードのIP規格であるNewtekNDI経由で接続しています。ネットワークでPCでのモニタリングを追加したり、サブ卓のApple iMacからAdobe PremiereでのダイレクトIP出力を遅延なく行わせるなど柔軟な信号接続を実現しています。ファイル/ストリーミングベースを基本とし、従来のディスク/テープメディアはレガシーとしてアーカイブ/バックアップとしての役割に変更させています。

Aスタジオ カメラトラッキングシステムとVizrt バーチャルシステム操作卓

 バーチャルスタジオシステムはデュアル構成

 文教大学が従来から使用しているカメラの動きに連動したバーチャルスタジオシステムを一新。スタジオ全体をグリーンバックに変更し抜けを良くし、メインのバーチャル機材は世界中の放送局で採用されているVizrt社のシステムを導入。スタジオ内にある3台のカメラの動き、レンズ動作と連動してリアルタイムでCGと合成します。CGデータはCG教室で作成されたコンテンツを取り込むことができ、連携してコンテンツ制作を行うことができます。カメラトラッキングには最新の画像処理方式を採用し、専用カメラで下の画像パターンシートを読み取ることによりカメラ位置や傾きを検出しています。(カメラのレンズ部に磁気テープを貼り、それを読み取ることでレンズデータを取得。)従来の機械式トラッキング方法とは異なり、セットアップにかかる時間が従来の30分から1分以内となるため授業開始にかかる時間が大幅に短縮しました。またTriCaster TC1内蔵の簡易バーチャル機能も使えるようにしているので専門家でなくても気軽に合成コンテンツを制作できます。(ワンオペも可能)こうすることによりメディア表現学科以外でも使えるようにしてスタジオの稼働率を上げることに寄与しています。

 音声スタジオはデジタルレコーディングに

 Bスタジオは音声収録スタジオです。オーディオ編集機として業界標準のAvid社Protoolsを核としてデジタルミキサーBEHRINGER社 X32とUSBケーブル一本で接続し32in/32outのデータをやりとりしています。ミキサーは収録時のフェーダー操作としてもProtools操作時のフェーダーコントローラーとしても使用できます。入出力はファイルベースのほか、iPhoneやUSBメモリも接続することができ、生徒が簡単にコンテンツを持ち寄りシステムにアクセスすることができます。

 お客様の声

 スタジオの機材がリニューアルされ、機能も増えた事からコンテンツ制作の幅が広がりました。特に新システムでカメラと連動できるバーチャルシステムは、セットアップも楽になり、今まで以上に多くの人が利用できるようになりました。コンテンツ制作の楽しさを実感できるシステムとなっています。